2017年10月19日木曜日

4_145 残念 4:花窟神社

 残念シリーズの4回目です。今回は、雨宿りした神社がなかなか由緒正しいところで、興味深い体験をしました。2度も訪れたのですが、天候がよくなく少々残念でした。

 三重県熊野市の海岸沿いに花窟(はなのいわや)神社と呼ばれるところがあります。近くには、獅子岩(ししいわ)というところもあります。獅子岩の以前一度通った時に見たことがあったのですが、まあ、獅子の形に見えるだけだなあと思って通り過ぎました。
 今回は、獅子岩の周辺の岩石を見るために訪れたのですが、あいにく雨が降ったり止んだりの天気だったので、雨宿りをかねてこの神社を訪れました。朝一番にきたのですが、雲が多く、薄暗い参道でしたが、神社を見学しました。この神社のことはよく知らなかったのですが、花窟神社は、2004年に「紀伊山地の霊場と参詣道」のひとつとして、世界遺産の一部に登録されています。駐車場も、トイレ、売店など施設も整備されていて、なかなかアプローチのいいところになっていました。
 この神社の御神体が、熊野酸性岩類の一部で、火山砕屑岩(火砕流堆積物)からできているので、その岩を見ることにもなります。大きな崖をもった岩山が御神体となっているそうです。年2回の御縄掛けという祭で、崖の上から170mの大綱を伸ばして、境内にある松のご神木にかけるという神事がおこなわれます。私が行ったときにも、縄が上空に掛かっていました。2月に掛けられた綱が今も残っていたのですが、綱は自然に切れるまで残されているそうです。次の神事は10月2日に行われたようですが、現在は2本の綱がまだかっているのでしょうか。
 花窟神社は日本書紀にも記されており、日本最古の神社といわれています。「イザナミノミコト」が「カグツチノミコト」を生む時に陰部を焼かれて死んだという故事があり、「イザナミノミコト」と「カグツチノミコト」が、主祭神となっているそうです。「イザナミノミコト」がここに埋葬されているとされてとされ、崖にある穴が「ほと穴」と呼ばているものだそうです。白い玉石をひいて拝所が設けられています。
 じつはこの花窟神社には、今回の調査で2回訪れました。最初は、よく知らずに雨宿りに寄ったついでと、崖が火砕岩だったので、それを見ることができました。しかし、天気が悪くて撮影もうまくできませんでした。また、朝一番に来たので、社務所も売店も閉まっていたので、詳しいことがあまりわかりませんでした。
 神社の由来やその景観に興味を覚えたことと、御神体の岩石がなかなか見事だったので、別の日にもう一度訪れることにしました。その日もあまりいい天気ではなかったのですが、雨は降っていなかったので、撮影もでき、社務所の方ともお話もできました。売店では神社の神事がビデオで放映されたので、ビデオで神事の様子も知ることができました。
 でも、獅子岩は遠目で見て、撮影するだけの時間しかありませんでした。少々残念でしたが。チャンスがあれば、また来たいものですが、どうなることやら。

・落ち着いた旅・
今年、予定していた野外調査は、秋の南紀で終わりました。
本当ならもっといろいろなところへ出かけたいのですが、
なかなか時間がままなりません。
校務で出張にでることがあると、
そのとき少し旅気分を味わっていこうと思うのですが、
気が急いたりしているので、
別の目的のある旅では、落ち着かないものです。
じっくりと調査や旅を楽しみたいものですね。

・紅葉に季節・
わが町から見える手稲の山には、
もうすでに初冠雪がありました。
その後、積雪はまだみていません。
里でも、朝夕は冷える日があり、
我が家でも、ストーブを何度もたきました。
紅葉のきれいな季節になりました。
青空には紅葉が映えます。
紅葉は、見事な色合いで目を楽しませてくれますが、
少々うら寂しい気持ちにもなります。
北国では、秋は短いものになるのですが、
じっくりと味わっていきたいと思っています。