2016年8月25日木曜日

1_146 隕石と大気 1:過去の隕石

 今回から隕石のシリーズになります。古い時代の隕石を見つけて、そこから読み取った情報から、過去の地球の様子を見出そうとするものです。まずは、隕石がどこから、なぜ地球に堕ちてくるのか、からはじめましょう。

 地球は、もともと太陽系に存在していた物質が、凝縮、集合、衝突、合体してできたものです。太陽の形成初期に太陽風が強まる状態になり、その時に気体物質が遠くに吹き払われたと考えられています。固体物質は、吹き飛ばされることなくその軌道に残ります。ただし、ひとつの軌道には大きな惑星があり、その惑星が公転を繰り返していくと、軌道周辺の小さな固体は、引力で吸収されていくか、弾き飛ばされることになります。最終的に、現在の太陽系のように、惑星空間から大きな天体以外は、掃き掃除をしたようにきれいになります。多分、太陽系誕生の数億年のうちに、そのような状態になると考えられます。
 ただし、太陽系の場合、小惑星帯と太陽系の外縁には多数の小天体が存在するゾーンがあります。そこでは多数のさまざまなサイズの天体が、ばらばらの軌道を巡っていて、時々相互作用で軌道が変わることがあります。そして時には弾き飛ばされたものが軌道を変え、太陽の引力に引っ張られて内側に入っていくることがあります。
 そのような天体が、氷でできているものなら彗星(太陽系の外縁)になり、その通ったあとを、地球が横切ると流星群になります。また固体でできているもの(小惑星帯)は、特異小惑星と呼ばれる天体となり、小惑星帯の天体とは区別されるようになります。そのうち、地球の軌道と交差するものは、地球近傍小惑星や地球横断小惑星と呼ばれます。地球の軌道を横切っているとき、たまたま地球がそこにあれば、衝突します。
 天体が十分小さければ、隕石となります。小さな隕石はしょっちゅう落下しています。大きな天体の衝突はめったにありません。例えば10kmを超えるものは、カンブリア紀(5億4100万年前)以降、白亜紀に終わりに一度あっただけです。まあ、1km以下の衝突は何度もあったようですが。
 白亜紀の衝突の場合は、ご存知のように、恐竜などの多くの生物種の絶滅があり、メキシコのユカタン半島にクレーターの存在も明らかになりました。なにより古生物学的証拠として、異変があったことは事前に知られていました。ただし、大絶滅が隕石によるものであることは、1980年代になってからでした。その後、多数の研究者がこの事件に注目して研究をしたので、隕石や衝突の痕跡も多様なものが、地層に残されていることがわかってきました。
 では、もっと古い時代、異変があったかどうかわからない時代に、どこまで隕石の証拠あるのでしょうか。そして見つかった過去の隕石から、何が読み取れるでしょうか。それが今回のシリーズのテーマです。

・台風・
北海道に2つ連続で台風がやってきました。
今週末から月曜日にかけて、台風の上陸の合間に、
台風の近くで調査をしていました。
行きも帰りも大雨の中を移動していました。
幸い調査地では雨が小降りだったり、
一時に晴れ間もありました。
しかし、川は増水し、海は大荒れでした。
今回の調査は天候に恵まれませんでした。

・高湿度の日々・
台風の影響もあるでしょうが、
蒸し暑い日が続きました。
連続して来ているので、
台風一過の爽やかが望めませんでした
ただ夜はなんとか気温が下がるので
高湿度でも耐えれます。
しかし昼間はぐったりしています。
今年の夏は蒸し暑い日がつぎつぎと訪れます。
例年とは少々違っているようです。