2015年10月15日木曜日

4_125 残念シリーズ 4:阿蘇山

 9月に阿蘇山が噴火したというニュースは記憶に新しいものです。特に私はその直前に阿蘇山を訪れていのたで複雑でした。ほんの2、3日の差でした。噴火は恐ろしいものですが、地質学者としては、その瞬間に立ち会いたいものでもあります。阿蘇山での残念を紹介します。

 阿蘇山の中岳が、9月14日、9時43分に噴火しました。噴煙が2000mにも達する噴火となりました。阿蘇山は、昨年11月から噴火活動は活発化していたので、警戒レベル2となっており、火口周辺への立ち入りが禁止されていました。9月10、11日にも活発化していて、小規模な噴火が起こっていました。今回の噴火に対しては、それなりの対処がなされていて、なおかつ大きな噴火ではなかったので、事なきを得ました。
 私が阿蘇山を訪れたのは、9月7日と8日でした。その時も噴煙は出ていました。幸い7日は天気もよかったので、たなびく噴煙を見ることができました。噴煙の変化をしばらく眺めながら、かなりの数の撮影もしていました。8日も再度訪れたのですが、朝のうちは雲がかかっていたので、残念ながら噴煙を見ることができませんでした。
 訪れた時すでに噴火警戒レベルが2だったので、火口への有料道路も閉鎖され、ロープウェイも動いていませんでした。しかし、ロープウェイ駅にある施設(阿蘇スーパーリング)は開いていて見学できました。その数日後に、噴火しました。警戒レベルも3になって、火口から4.5kmへの立ち入りが禁止されました。草千里にある阿蘇山火山博物館は見学できますが、そこより先へは進めず、ロープウェイ駅のある山頂近くを経由して阿蘇山をめぐる道は通ることができなくなりました。
 私にとって阿蘇山では2つの残念がありました。ひとつは、カメラの設定ミスをしていたことで、7日の撮影が全滅していたことです。訪れる前日、夜に撮影したので、ASA感度を変更していたのですが、間違って露出を変更したのを気付かずに、翌日も撮影を続けていました。そのため、露出不足の暗い写真しか取れていませんでした。そこで翌日、同じコースを巡って撮影することにしたのですが、雲がかかっていたので噴煙を撮影できませんでした。他の景観は補うことができたのですが、残念でした。
 2つ目の残念は、少々不謹慎かもしれませんが、噴火を見れなかったことです。今回の噴火はそれほど大きなものはなく、被害がほとんどなかったので、落ち着いてみることができたはずです。ほんの少しの差で、噴火に遭遇できなかったことが残念でした。10日にも少し噴煙を上げていました。私がいた時と、ほんの2日の差でした。14日の大きめの噴火があり、噴煙が上がりました。もしその時期に、阿蘇山に滞在してたなら、きっと予定を変更して見ていたはずです。もちろん、近くにいくことは難しいでしょうが、遠くから観察することはできたはずです。噴火に居合わせていなかったのが残念でした。
 規模が大きければそれどころではなかったでしょうが、今回は小さい噴火だったので、比較的近く(草千里などから)からでも、観察できたようです。火山博物館も14日は休館しましたが、15日からは通常通り開館していました。
 阿蘇山は、雄大な火山です。その中央火口の中岳での噴火です。まだ噴火警戒レベル3が継続中のままですから、安心はできないでしょうが、火山国に住んでいることを感じさせる出来事でした。

・雪虫・
北海道は一気に冷え込んできました。
朝夕のストーブは当たり前になってきました。
ただ、天候が不順なので、紅葉の秋を楽しむより、
肌寒さと寂しさを感じる季節になっています。
先日の晴れ間に雪虫を見ました。
雪虫は、北国の冬の訪れを告げます。
ただ、まだ数は少なかったので
もう少し秋が続きそうです。

・感覚・
昨年来でしょうか、
各地で噴火が続いているように思えます。
まあ、これは感覚的なものなので、
本当はきちんと統計を取る必要があります。
人も生きものなので、
どうしても日常生活では
感覚を頼り考えてしまいます。
私のように、通勤で長時間、外を歩くと
寒暖や気候への感覚が
より一層印象付けられます。
今年は天候不順で秋が短い気がしています。
本当はどうでしょうかね。