2010年1月14日木曜日

3_81 寒冷化?:黒点4

 太陽の特異な黒点の極小期は、100年前にもありました。そして、それ以前には、極小期が長く続く時期もありました。さて、このような特異な極小期、長く続く極小期が、地球にどのような影響を与えるのでしょうか。過去の歴史を見ていきましょう。


 2007年から2009年の太陽黒点の極小期は、過去数回の極小期と比べても特異といえるほど、黒点が少ないことがわかります。このような極小期が、一番近いところでは、1913年に起こったことがわかります。その年には、無黒点日が311日ありました。
 太陽活動と地球の気候と、どのような関係があるのかを、1913年ころの日本の気象状況から見ていきましょう。
 20世紀初頭は、冷害の多い時期でした。1901年から1913年までは、涼しい夏が続き、1971~2000年の平年値と比べて、2度近くも低温の状態でした。特に被害が大きかったのは、1902(明治35)年、1905(明治38)年、1913(大正2)年です。この3つの年は、明治以降の三大冷害と呼ばれることがあります。
 1902年と1913年は、太陽の極小期にあたります。ところが、極小期でもない1905年も冷害でしたので、これらの異常気象は、太陽の11年の黒点周期とは、一致していません。
 もっと長いスケールで見ると、11年周期を越えた長い期間にわたって極小期が続くことがありました。1645年から1715年に太陽黒点数が著しく減少した時期のあることが、最初に発見されました。その時期をマウンダー極小期と呼んでいます。これは、発見者であるイギリスの天文学者エドワード・マウンダー(Edward Walter Maunder)にちなんでつけられた名称です。
 マウンダー極小期には、地球全体が低温状態となりました。この時期、各地で冬はもちろん寒く、夏も冷夏となる年が続きました。低温期が続いたので小氷期とも呼ばれています。寒冷化の原因を、マウンダー極小期と結び付けている研究者もいますが、議論がされていますがまだ決着をみていません。
 今では、太陽黒点の変動は、1000年代まで遡られ、長期にわたる極小期が何度もあることがわかってきました。1010~1050年のオーアト極小期、1280~1340年のウォルフ極小期、1420~1530年のシュペーラー極小期、1645~1715年のマウンダー極小期、1790~1820年のダルトン極小期などが見つかっています。
 ある推定によると、過去8000年間に、このような特異な極小期が18あったとされています。その周期性は明らかではなっていません。
 太陽の黒点の数は、太陽活動のひとつの指標となります。太陽活動は、地球の気候に重要な作用を及ぼしているはずです。その因果関係は、まだ明らかになっていません。ですから、今回の特異な極小期がどのような意味を持つかは、不明です。

・寒冷化問題・
異常気象の情報は、気象庁から公開されています。
今回参考にしたのは、
http://www.data.kishou.go.jp/climate/cpdinfo/20th/2_1_1.htm
です。
日本の気象において、冷害は記録され、問題にされてきました。
ところが、温暖化による被害はあまり聞きません。
まあ、日射病や光化学スモッグ、水不足などの二次災害は、
問題になりますが、
日本全体や人類の生存にかかわるような
事態はあまりないようです。
ですから、人類が対処すべき問題は、
まずは寒冷化でしょう。
その次が、温暖化問題でしょう。
今、温暖化が問題とされているなか、
寒冷化を警告しても、あまり取り合われないようでしょうが。
そんな勇気ある研究者もいるのですが、
あまり話題にされていないような気がします。
残念な気がします。

・暖冬?・
今年の冬は、私の住む札幌周辺では、
雪が少ないようです。
もちろん暖かい冬が温暖化という図式を
私は信じませんが。
もちろん現在は根雪がある状態ですが、
その量は少ないです。
雪かきも、何度かしていますが、
小学生3年生の次男とやっても、
30分もかからず終わってしまいます。
時には、次男だけで終わりになります。
まあ、これからもまだまだ雪の季節です。
ドカ雪も降ることでしょう。