2005年12月22日木曜日

5_48 第四紀の復活?1:時代区分の更新

 地質時代シリーズで「1_52 新生代1:時代区分」(2005.10.27)で第四紀が消えたという話をしました。しかし、第四紀が復活しつつあるという話題を紹介します。

 地球の過去の歴史は、地質学者がさまざまな手段を使って調べていきます。もともと地球が経てきた時間には区分などありませんから、人があるいは研究者が独自に、自分たちの都合に合わせて時間を区切っていくことになります。しかし、それぞれの研究者が独自に時代区分を行っていくと、時代を比べるときや、後の人が研究を参考にしたい時に、混乱をきたします。そのため、時代区分は、国際的に協議されて決めるという方法がとられています。
 現在、地質学者の国際的な学会として、国際地質科学連合(IUGS)という組織があり、その中の国際層序委員会(ICS)で年代に関する検討と原案作成が行われています。国際層序委員会で、2004年に最新の年代が発表されました。その詳細は2005年3月に出版された「A Geologic Time Scale 2004」という589ページにおよぶ厚い本で紹介されています。1989年以来の15年ぶりの大改定でありました。
 改定で大きく変わったのは、時代境界の年代の値と、第三紀という時代区分が完全になくなったこと、そして第四紀もなくすという方針です。
 最後の第四紀をなくすということが、実は非常に複雑な問題を起こしています。現段階でもまだ解決していません。そのあたりの事情を紹介しましょう。
 2004年あたりに、ICSの原案が提示され、ホームページを見ながら、だいぶ変わったなと感じていました。しかし、時代境界の年代の値は、妥当なものだったようですし、第三紀をなくすというのは以前の1989年からの方針でしたので、それほど混乱は起こりませんでした、しかし、第四紀に関しては、ICSのホームページに紹介されている年代の表で、第四紀があったり、消えていたり、定まらない状態でした。それに、第四紀をなくす派の論文が紹介されていたり、その間の議論もホームページで紹介されていました。
 最終的に本の中でも、第四紀に関するその混乱が、そのまま現れてた状態で、ある表には第四紀があり、別の表では第四紀がなかったりということになっていました。例えば、本の裏面にカラーで印刷された地質時代表では、第四紀が付け足されています。本についていたポスターサイズの大きなカラー図では消えています。本文の時代区分の詳細な表では、次のようなコメントがありました。
「『第四紀』は約260万年前から始まる周期的な気候変動(氷河期と間氷期の事件)をしている期間を考慮した伝統的なものである。そのため、新しい時代区分における完新世、更新世、最後期鮮新世を含むものとなる。層序時代区分での位置は正式決定はまだである」
 ですから、まだ正式には第四紀をどうするかが、まだ決まっていない、混乱した状態であります。
 権威ある組織から出版物が出たということで、そのデータが多くの分野で利用されていくはずです。実際に2004年12月出版された日本の子供向けの図鑑では、この本に基づいた年代の数値が早くも使われていました。今後、第四紀という時代をどうするかというような混乱は、できる限り早く解消する方がいいはずです。しかし、現状はなかなか大変なようですが。
 第四紀についての混乱の詳細については、次回で紹介しましょう。

・漬物・
北海道にも何度か大雪が降り、除雪車も何度か入り
とうとう根雪となりました。
いよいよ冬本番です。
先日小学校の行事で、農家の人が漬けた漬物を
何種類か食べる機会がありました。
どれもなかなかおいしく、我が家でも作りたいのですが、
なかなかうまくいできません。
昨年に続き今年も秋に、家内が大根を5本ほど買ってきて挑戦しました。
まず、大根を干していました。
どれくらい干せば良いかわからず、もう少しと思って干していたら
なんと、腐ってきました。
昨年に続き2度目の失敗となりました。
昨年は20本ほど買って大きな樽でつくろうとしたので
そのショックは大きかったのですが、
今年は、失敗してもいいようにと少しにしておきました。
でも、やはり家内にはショックだったようで、
あと少しがいけなかったと反省していました。
漬物もなかなか奥が深いようです。

・忘年会・
忘年会シーズンですが、皆さんは楽しんでおられますか。
私は、大学の教職員の大規模な忘年会がありました。
全職員は二百数十名になるのですが、
100名以上の参加がありました。
そこであったビンゴ大会で、私は、
二等を当てて、多くの人から、うらやましがれました。
多くの人は一等の1名分の液晶テレビより、
二等のiPOD nanoを欲しがっていたようです。
もちろん私もそれがあたって大喜びでした。
この忘年間で私は、今年はいい年と思えるような気がします。