2005年8月18日木曜日

1_47 中生代(2005年8月18日)

 地質時代のシリーズです。今回は中生代です。中生代は現在人類が直面している地球環境問題の起こっていた時代でした。そんな中生代を概観してみましょう。

 中生代は、2億5100万年前から6550万年前の間の1億8550万年間の時代です。中生代は、三畳紀(2億5100万年前~1億9960万年前:5140万年間)、ジュラ紀(1億9960万年前~1億4550万年前:5410万年間、白亜紀(1億4550万年前~6550万年前:8000万年間)に細分されています。
 中生代の特徴は、一言でいうと「現在につながる時代」ということになります。生物のタイプでいいますと、現代型生物の出現してきた時代です(1_46 古生代から中生代へ3:生物の変化を参考にしてください)。また、古生代末にできたパンゲア超大陸が分裂する時代(1_45 古生代から中生代へ2:絶滅の原因)で、中生代を通じて温暖な時期となります。
 この温暖で安定した気候の時期が、陸上生物の発展をもたらしました。それは、恐竜の時代ともいうべき時期であります。恐竜の仲間は地球のほぼ全域に進出しました。陸だけででなく空へも翼竜が、海へも魚竜が進出しました。陸上の恐竜には恒温性を持っていた可能性もありますが、変温性でも暖かい時代であったので、十分勢力をもって繁栄できる時代でした。
 温暖化の程度は、白亜紀には年平均気温で10~15℃も高かったという見積もりがあります。こんなに暖かいと、氷床はほとんど融け、世界的な海進が起こっていました。また、海洋生物の生産量が増え、有機物が地層中にたくさん蓄積され、石油がたくさん形成されました。
 この温暖化のそもそもの原因は、パンゲア超大陸を分裂させたプルームの活動です。古生代と中生代の境界に起こった事件ですが、その後も活発にプルームが活動したと考えられています。プルームは激しい火山活動を伴います。火山から放出された二酸化炭素が大量で、その温室効果で、気温が上昇したと考えられています。
 軽く「年平均気温で10~15℃も高かった」と書きましたが、もし二酸化炭素が中生代の温暖化の原因だとすると、現在人類が直面している温暖化は、中生代に起こったほどのものではありません。地球にとってはその変化は「ささやか」といっていいかもしれません。
 P-T境界という古生代から中生代への境界で、原因不明の生物史上最大の絶滅がありました。その結果、現在型の生物が現れたのですが、新しい時代には新しい生物が発展しました。それが恐竜たちです。恐竜たちは、中生代の温暖化の時代を最大限に利用しました。
 このように地球の歴史を眺めていくと、地球環境に激変があっても、生物たちはタフに生き延びます。そして新しい地球環境に適応して、新しいタイプの生物が繁栄していきます。そんなタフな生物たちに、6550万年前にさらなる試練が待ち構えています。これは次回以降の話としましょう。

・水泳の夏休み・
今年の北海道は、暑かったです。
特に6月から7月に、蒸し暑い日が何日もありました。
この暑い夏を、我が家の子供たちは、水泳に明け暮れました。
夏休みに入った早々、スイミングスクールに5日ほど通いました。
その後は、近所の小学校のプール解放にほとんど毎日のように通いました。
まだ次男が小さいので母親が付き添わないとだめなので
家内も子供と一緒にプール通いました。
しかし、お盆ころから、昼間どんなに暑くても
朝夕は涼風が吹くようになりました。
そろそろ北海道の暑い夏も終わろうとしています。
そして子供たちの夏休みの終わりです。
夏休み最後の日は、山のきれいな川に
家族でいって、川遊びをしてきます。
山の川は水が冷たくで泳げませんが、
いろいろなものがあるので、川は面白いです。

・地球環境・
人類が直面している地球温暖化は、
地球にとっても、生物にとっても初めてのことではありません。
上で述べたように中生代に経験しています。
生物は地球の環境の変化を受け入れるだけです。
たとえそれが他の生物が引き起こしたことだとしてもです。
しかし、ひとつの種にとっては、環境の変化は死活問題になりかねません。
同胞の死、家族の死、自分の死は、受け入れがたいことです。
このような思いは、何も人類だけでのものではないはずです。
しかし、人類以外の生物は、それに黙って耐えてきました。
知恵を持った人類は、それを受け入れることを良しとせず、
何とか回避しようとしています。
自分で蒔いた種を、自分で摘もうとしています。
しかし、気をつけなくてはいけないのは、
その回避方法を展開するときに、
他の生物を犠牲にしていないか、
あるいは今まで他の生物を犠牲にして
その問題を起こしてこなかったかということです。
そんなことを深く考えながらよく、
いろいろな方策を考えていかないのと、
新たな問題を引き起こしかねません。
地球は人類のものではありません。
地球は地球自身のものです。
そして他の生物のものであります。
もっと人類は、もっと知恵を使っていかなければなりません。