2005年3月3日木曜日

1_41 古生代3:生物の進化(2005年3月3日)

 地質時代シリーズです。前回までは古生代の直前とカンブリア紀について紹介しました。今回は、古生代全体の様子を生物の進化を中心に、紹介していきましょう。

 古生代は、5億4200万年前~2億5100万年前までの2億9100万年間の時代です。顕生代ではもっとも長い時代となっています。古生代は、6つの紀(き)とよばれる時代に区分されています。
 古いほうから順番に、カンブリア紀(5億4200万年前~4億8830万年前:5370万年間)、オルドビス紀(4億8830万年前~4億4370万年前:4460万年間)、シルル紀(4億4370万年前~4億1600万年前:2770万年間)、デボン紀(4億1600万年前~3億5920万年前:5680万年間)、石炭紀(3億5920万年前~2億9900万年前:6020万年間)、ペルム紀(2億9900万年前~2億5100万年前:4800万年間)の6つです。
 それぞれの時代に、多様な生物が現れています。概略を紹介しましょう。
 カンブリア紀は、多様な生物が爆発的に現れる「カンブリア紀の大爆発」と呼ばれる時代です。クラゲや海綿、三葉虫、当時の海の最大の最強の捕食動物アノマノカリス、そして脊椎動物の祖先と考えられる脊索をもつピカイアが代表的な生き物です。
 オルドビス紀は、海の生物が繁栄を極めた時代です。ウミユリなどの棘皮動物、貝やイカ、オームガイなどの軟体動物、筆石類、三葉虫などの節足動物などが現れました。三葉虫は古生代に栄えた生物ですが、特にオルドビス紀に繁栄しました。そして原始的な植物や節足動物の一部は、陸上へと進出を始めました。
 オルドビス紀末には、顕生代で最初の大量絶滅がありました。その絶滅は顕生代でも2番目の大きなものでした。600種以上もの生物が、海にはいたのですが、その85%はいなくなりました。その原因は大陸の集積による浅海の減少と寒冷化による海水準の低下(300mほども下がった)たのめだと考えられています。詳しくは、次回紹介します。
 シルル紀の海では、オルドビス紀末の大絶滅から三葉虫やウミユリは十分復活することができませんでした。刺胞動物のサンゴの仲間が礁をつくり、筆石類とともに栄えました。そして節足動物のウミサソリや魚類、中でもアゴのない無顎魚類やヒレの前にトゲを持つ棘魚類が、繁栄しました。陸上では、まだ水辺でしか生きていけませんが、コケやシダ植物が増え、動物が進出するための条件が整ってきました。
 デボン紀の海では、「魚の時代」と呼ばれるほど魚が栄えました。無顎魚類や棘魚類の他に、鎧(よろい)のような硬い甲羅を持つ板皮魚類やサメの仲間の軟骨魚類が現れました。川や湖の淡水の環境まで、魚は進出しました。陸では、水辺にシダ植物の森林ができます。そしてそのような水辺の環境に、肉鰭類と呼ばれる肉質のヒレも持つ魚が生まれ、やがてヒレの中に骨ができ、4本の足をもつ四足動物へ進化しました。デボン紀には、足を持つ両生類が誕生して水辺を歩いてたことが、化石からわかります。シルル紀から続いてデボン紀も穏やかな気候が続き、浅い海や川でたまった赤い砂岩が見つかり、旧赤色砂岩と呼ばれています。
 石炭紀は、名前のとおり石炭がたくさん見つかる時代です。石炭は植物からできたものです。大量の石炭があるということは、大量の植物があったということです。湿地やその周辺には、シダ植物や裸子植物の数十mの高さの巨木が、大森林をつくっていたと考えられます。森林には、昆虫やクモの節足動物が大繁栄しました。両生類が繁栄していましたが、卵は水の中で産まなければなりませんでした。原始的な爬虫類、哺乳類の祖先の単弓類は、硬い殻を持つ卵を陸上に産めるようになりました。海では、サメの仲間やアンモナイトが繁栄して、フズリナが現れました。フズリナとは日本では紡錘虫とも呼ばれる有孔虫の一種です。石炭紀からペルム紀にかけて約1億年間、栄えました。石炭紀の気候は激しく変動しました。石炭紀前期は暖かく湿度が高い状態だったのですが、中期から後期にかけて寒冷化で温度が下がり、氷河ができて、乾燥した気候となりました。
 古生代最後のペルム紀は、多様な陸上生物が生まれた時代です。植物はシダ植物から裸子植物へと主役が変わりました。シダ植物は湿気の多い地域だけに限られ、乾燥や寒冷化に強い裸子植物が石炭紀に現れ、広く繁栄しました。動物は、爬虫類や単弓類が繁栄しました。3mを越す大きな動物もいました。海では、サンゴ礁が広がり、フズリナが栄えました。
 ペルム紀の最初には、大陸がひとつに集まり赤道をまたぎ南北に伸びるパンゲアと呼ばれる超大陸が形成されました。そのため、赤道地殻の大陸内陸は暑く乾燥しており、南部や北部では寒い地域がありました。
 ペルム紀の末、つまり古生代の終わりには、顕生代で最大の大絶滅がありました。それは、別の機会としましょう。

・北国に春はいつ・
このメールマガジンの発行日は
3月3日、ひな祭りです。
早いところでは、梅の便りも聞かれるのでしょう。
ところが、北海道は、まだ雪の降る日が続いています。
積雪は1mを越え、道脇に除雪された雪は、
人の丈をゆうに越えています。
道路へ出るときに見通しが悪く、
危なくて仕方がありません。
5年ぶりだといっていますが、
もっと多い年になるかもしれません。
どこの市町村も除雪費が底をつき、
補正予算での対応ですが、
札幌ではそれもすでになくなり、
再度予算を組むということです。
北国は行政だけでなく、家庭でも個人でも、
雪や寒さに対して多くのお金を使います。
しかも、地方のつらさでしょう、
失業率や就職率は低いままです。
このような経済状況を反映して、
北海道の大学への進学率は低くなっています。
いつになったら北国に春は来るのでしょう。

・体に気をつけて・
学校は、入試や卒業式であわただしくなっています。
学校や当事者である学生にとっては、
もっとも大切な時期です。
北海道ではインフルエンザが猛威を振るっています。
他の地域ではどうでしょうか。
我が家では予防接種をしていたおかげでしょうか、
今のところ次男だけがインフルエンザにやられました。
次男も今週は直って幼稚園に行きだしたら
今度は学級閉鎖になりました。
現在自宅で元気に遊んでいます。
長男のクラスも先週学級閉鎖で、
今週からやっと正常にもどったようです。
しかし、他の学年に飛び火しているようです。
受験生や卒業生は体に気をつけてください。