2004年7月15日木曜日

6_36 未来予測1

 過去について考えたことがありました。今度は、未来について考えていきましょう。未来を、予測することができるのでしょうか。できるとするとどのようなものでしょうか。

 未来という字は、「未(いま)だ、来ない」と書きます。ですから、まだ来ていない時間のことを意味します。そんなまだ来ない時間を、科学で探ることができるのでしょうか。なかなか難しい問題です。今回は、まず生物が未来を予測できるかどうか考えていきましょう。
 時間に関して私たちは非常に鈍感です。私たちが感じることのできる時間は、今、つまり現在だけしかないのです。
 過去でも、記憶や記録に残っているものなら、たどることができます。でも、忘れてしまったものや、記録に残っていないものは、たどることはできません。記憶しているとか、記録に残っているものは、実をいうと、それらが現在まで残っており、現在それらをたどることができるのです。
 記憶や記録を通じて一見過去を見ているように見えますが、現在に残されたものを通じて過去を再現している過ぎないのです。過去を味わうというのは、現在からたどるしかない行為なのです。過ぎ去った現在は、二度と味わうことはできないのです。どんなに似ていようとも、同じではありません。例えば、同じ映画を見ても、一度目と二度目は、感じ方が明らかに違います。
 私たちには、過去をもはや感じることができないのです。もちろん未来を感じることもできません。ですから、私たちは、「現在」という非常に限られた時間の中で生きているのです。そんなつかの間の現在を、私たちはどのようにして生きているでしょうか。
 多くの生物は、今を、少しでも楽しいもの、より快適なもの、少しでもいいものにしたいと考えているはずです。また、少々今がつらくても、より未来を楽しいものにしたいと考えているはずです。そのためには、今、つらくても我慢したり、がんばって努力したりして、よりよい未来を迎えることを望んでいるはずです。
 こうありたいという未来を望んで、私たちは、今を我慢や努力をしているのです。そんな未来を予測して、今を生きているのです。これは、願望や夢といったほうがいいかもしれませんが、今を生きる重要な動機ではないでしょうか。
 未来は、正確に予測することは難しいのですが、どんな生物も、ある程度、予測はしています。
 簡単な例を出しましょう。草原でチーターが向かってくるのを見たトムソンガゼルはどうするでしょうか。もちろん逃げます。じっとしていたり、チーターに向かっていったりすると食われてしまいます。それは、自分の未来を亡くすることになります。だから、トムソンガゼルは、チーターの来ない方に逃げ、追いつかれないように全速力で逃げるでしょう。時には急激な方向転換もするでしょう。これは、自分の未来を瞬間的に予測して、その悲惨な未来を回避する行動をしているのです。これは、明らかに未来予測に基づく行動です。人間でも道路を横切るとき、車とぶつからないタイミングを予測して渡ります。これができないと、いつまでたったも道路を渡れないか、車にひかれてしまいます。
 生物は、なにも、近い未来だけを予測しているのではありません。やがて来たる冬に備えて、食料をためこんだり、食いだめをしたりします。学生が、受験勉強をするのは、しないよりした方が受かる可能性が高くなるからです。このような予測は、数ヶ月や、1年に及ぶような予測に基づいて行われています。
 今はつらいけれど、よりよい未来のために、我慢しているのです。生物は、どうも本能的に未来を予測できるようです。
 でも、もっと先、もっと複雑な因果関係の未来をどのように予測するのでしょうか。これは次回のテーマとしましょう。

・北海道の夏・
ここ数日、北海道でも天気の悪い日が続いていました。
まるで梅雨のように、雨が降ったりやんだりしていました。
北海道にしては湿気の多い日が続いています。
もちろん、本州の梅雨のようにじめじめしている訳ではありません。
気温も20度少しなので、蒸し暑いわけではありません。
でも、快適な夏をいつも味わっている北海道では、
これでも、嫌な天気に感じてしまいます。
一番いい時期を、こんな天気だとつらく感じます。
北海道は冬から開放されて一番いい季節です。
今朝はやっと晴れてきました。
今日は暑くなるでしょうか。
北海道の夏は、すがすがしい暑さです。
そんな季節が戻っていることを願っていましょう。

・大学の休み・
大学では、そろそろ前期の講義が終わりに近づいています。
祝日の配分によって、もう終わった講義から、
あと2回残っている講義もあります。
祝日はいいのですが、大学、とくに授業に関しては、
祝日があると非常にやりにくくなります。
現在のように振り替え休日などの制度があると
月曜日の講義日数がかなかな確保できません。
うちの大学では、月曜日の講義日数が確保できず、
とうとう7月19日は講義日としています。
学生には、休みが多くあります。
大学では世間の祝日を無視してもいいのではないでしょうか。
大学生は、休みの多い生活をしています。
8月、9月の半分、2月、3月は講義がなく、休みです。
なんと3ヶ月半が休みです。
100日ほど休んでいることになります。
だから、せめて講義のある期間ぐらい、
土曜・日曜以外の休みなく
講義をしたらどうでしょうかね。
ちょっと乱暴ですかね。