2000年12月3日日曜日

4_2 日食

 私がはじめて見て感動した天文ショウは、カナダの奥地で見た部分日食でした。偶然からのスタートですが、非常に興奮した記憶があります。そして、幸いなことにその天文ショウをカメラで撮ることができました。そこから、天文への興味がわいてきました。


 1990年、夏のことです。もう10数年前のことです、初めて日食を見たのは。実は、日食を見ようとして見たわけではありませんでした。カナダへ地質調査にいっている時に、偶然見たのです。カナダ北西準州アカスタという人跡未踏の地にいるときでした。ブリティッシュ・コロンビアで大規模な山林火災が数十日にわたっておきました。その煙がアカスタまできて、昼間でも薄雲がかかっているような状態でした。そのため太陽も肉眼で直接見ることができたのです。そのときに、たまたま空を見上げた私には、どうも太陽が欠けているように見えました。そこで現地の研究者に尋ねると、"elicups"だといいます。最初、意味がわからなかったのですが、同行の日本人研究者に、「それは日食の意味だ」と教えてもらい、やっとわかりました。その時、望遠レンズで写真をとった記憶が、今での生々しく残っています。
 この日食は、偶然、接した天文ショウだったのですが、私にとっては大変インパクトが強く、強烈な記憶として残っています。中学生のときだったか、部分月食があるというので夜遅くまで起きていて見た記憶がありますが、寒くて眠かったという記憶しかありません。その月食以降も、天文への興味は、純学問的な部分だけで、天文観測へとは至りませんでした。しかし、カナダでの日食が天文観測への興味をかきたてました。その後、チャンスがあれば、細々と趣味的な天文への興味を維持してきまし。一時小さな望遠鏡を購入しようかと考えしたが、私には無謀な試みとしと考えて、今のところあきらめている。そこで、小さな趣味として、天文ショウには取り組むことにしました。